歩く木。彼の名前はウッディという。
彼は、同じところにじっとしていることを嫌い、歩くことを身につけた。
自由を得たウッディは、仲間たちを誘いグループを作った。
グループ内では、誰がリーダになるべきか争いが起きた。
権力を手にしたウッディ、富を求め隣の町へも勢力を伸ばした。
その街には、燃える水が蓄えられた井戸がある。
燃える水を蓄えた井戸を手に入れれば、ウッディももとには、たくさんの富が手に入る。
ウッディは、隣町のライフラインである、川の上流に汚れた泥を流した。
ライフラインを寸断された隣町の住民は病気にかかり、町として機能しなくなった。
ウッディはこうして、燃える水がある隣町を占拠することに成功した。
彼は燃える水に値段をつけ、売り出した。
燃える水は飛ぶように売れた。
その需要は、世界中に広がり、沢山のお金が彼のところになだれ込んだ。
だがその後、彼の体に変化が起き出した。
燃える水が世界中で燃やされたため、空気が汚れ大規模な汚染が広がっていたのだ。
綺麗な空気を吸い込むこむことができなければ、彼は生きてゆくことが出来ない。
体調を崩したウッディは、病院で自分自身が植物であったことに気がついた。
彼のビジネスは、世界中の大気汚染を起こしてしまう結果になった。
彼の起こした行動は、自分の体だけでなく、仲間の体へも影響を与えてしまったのだ。
彼は、昔のことを回想した。
植物として大地に根を張り、周りと協調している仲間を思い出した。
彼は自分の行動を悔み仲間の植物と、もう一度協調して生きていこうと決めた。
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