2025/12/01

「わかめ・昆布は、なぜ水温が高いと育たなくなるのか?」


「わかめ・昆布は、なぜ水温が高いと育たなくなるのか?」

を 5つのトピック+理由で、説明してみますね。

 ① 光合成バランスの崩れ(呼吸が勝ってしまう) 理由 海藻は光合成で成長しますが、

水温が高くなると 呼吸量(エネルギー消費)が急激に増えるため、 

👉「作るエネルギー < 消費するエネルギー」になってしまいます。 

 結果: 
✅ 成長が止まる 
✅ 栄養を蓄えられない 
✅ ひどい場合は“餓死状態”になる 

 ② 胞子(赤ちゃん)の生存率が激減する 理由 わかめや昆布は胞子で増えるのですが、 

✅ 適温:10〜15℃前後 
✅ 25℃以上:ほぼ発芽しない 
✅ 28℃以上:死滅レベル つまり 

👉 暑すぎると「次の世代」が生まれない 

 これが近年の藻場消失(いそ焼け)の最大要因の一つです。 

 ③ 栄養塩(硝酸・リン)が水中から消える 理由 水温が高くなると 

✅ プランクトンが異常増殖 
✅ 栄養塩を一気に消費 
✅ 海藻に回る栄養が不足 つまり 

👉 栄養の“取り合い”で海藻が負ける さらに 

✅ 温暖化 → 海水の上下混合が弱くなる 
✅ 深層の栄養が表層に上がってこない → 海藻は慢性的“栄養失調”状態に 

 ④ 高温で細胞タンパク質が壊れる(熱ストレス) 理由 海藻の細胞内の 

✅ 酵素 
✅ タンパク質 
✅ 細胞膜 これらは高温に非常に弱いため、 

 👉 水温が高い= 細胞レベルで機能障害・変性・自己破壊が起きる

 結果: 
✅ 葉が薄くなる 
✅ 成長不良 
✅ 病気に弱くなる 
✅ 腐りやすくなる 

 ⑤ 高水温で“海藻を食べる生物”が激増する 理由 水温が上がると 
✅ ウニ 
✅ アイゴ(イスズミ) 
✅ 熱帯性魚類 が北上・大増殖します。 

 これらは 👉 わかめ・昆布を根こそぎ食べる“海の草刈り機” 

 その結果 
✅ 芽が出てもすぐ食べられる 
✅ 回復する前に食べ尽くされる 
✅ 藻場が砂漠化(いそ焼け) 
 ✅ まとめ(5つの原因を一言で) 

トピック 一言で言うと 
① 光合成 暑すぎて“エネルギー赤字”になる 
② 胞子 子どもが生まれなくなる 
③ 栄養 海の肥料が不足する ④ 細胞 熱で細胞が壊れる 
⑤ 食害 暖かい海で敵が増える

0 件のコメント:

コメントを投稿

Power Stoneの世界。

Power Stoneの世界。
妹的ブログ

フォロワー

Twitter