「わかめ・昆布は、なぜ水温が高いと育たなくなるのか?」
を
5つのトピック+理由で、説明してみますね。
① 光合成バランスの崩れ(呼吸が勝ってしまう)
理由
海藻は光合成で成長しますが、
水温が高くなると
呼吸量(エネルギー消費)が急激に増えるため、
👉「作るエネルギー < 消費するエネルギー」になってしまいます。
結果:
✅ 成長が止まる
✅ 栄養を蓄えられない
✅ ひどい場合は“餓死状態”になる
② 胞子(赤ちゃん)の生存率が激減する
理由
わかめや昆布は胞子で増えるのですが、
✅ 適温:10〜15℃前後
✅ 25℃以上:ほぼ発芽しない
✅ 28℃以上:死滅レベル
つまり
👉 暑すぎると「次の世代」が生まれない
これが近年の藻場消失(いそ焼け)の最大要因の一つです。
③ 栄養塩(硝酸・リン)が水中から消える
理由
水温が高くなると
✅ プランクトンが異常増殖
✅ 栄養塩を一気に消費
✅ 海藻に回る栄養が不足
つまり
👉 栄養の“取り合い”で海藻が負ける
さらに
✅ 温暖化 → 海水の上下混合が弱くなる
✅ 深層の栄養が表層に上がってこない
→ 海藻は慢性的“栄養失調”状態に
④ 高温で細胞タンパク質が壊れる(熱ストレス)
理由
海藻の細胞内の
✅ 酵素
✅ タンパク質
✅ 細胞膜
これらは高温に非常に弱いため、
👉 水温が高い=
細胞レベルで機能障害・変性・自己破壊が起きる
結果:
✅ 葉が薄くなる
✅ 成長不良
✅ 病気に弱くなる
✅ 腐りやすくなる
⑤ 高水温で“海藻を食べる生物”が激増する
理由
水温が上がると
✅ ウニ
✅ アイゴ(イスズミ)
✅ 熱帯性魚類
が北上・大増殖します。
これらは
👉 わかめ・昆布を根こそぎ食べる“海の草刈り機”
その結果
✅ 芽が出てもすぐ食べられる
✅ 回復する前に食べ尽くされる
✅ 藻場が砂漠化(いそ焼け)
✅ まとめ(5つの原因を一言で)
トピック 一言で言うと
① 光合成 暑すぎて“エネルギー赤字”になる
② 胞子 子どもが生まれなくなる
③ 栄養 海の肥料が不足する
④ 細胞 熱で細胞が壊れる
⑤ 食害 暖かい海で敵が増える

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