2010/06/20
日本生まれの 食育と実践
ティック
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世界に名立たるファッションブランドのスーパーモデルたちが、今健康と美容のために注目し、実践しているのが「マクロビオティック」です。10年以上前の自然食ブームの中で、「an・an」などの雑誌でも取り上げられていた記憶があります。当時も欧米で話題になっていた自然食なのですが、実は発祥の地は日本で、伝統食をベースにした自然食なのです。
◆日本生まれの食養生法◆
日本では「正食」と呼ばれる「マクロビオティック」(=フランス語。英語では「マクロバイオティックス」)という言葉は、3つの部分からなりたっています。MACRO(大きな)・BIO(生命の)・TIQUE(術)をつなげて、「生命を大きな観点から捕らえた健康法」という意味になります。
「マクロビオティック」を現在のように確立したのは、故桜沢如一氏(海外ではジョージ・オーサワとして知られている)です。桜沢氏は、日本に古くから伝わる食養生と、東洋思想のベースとなる「易」の原理を組み合わせて、「玄米菜食」という自然に則した食事法を確立し、世界に広めました。すべての健康な肉体と精神、病気は食べ物と環境からくるものであり、現代人の多くが病んでいるのは、食の過ちによるという考え方です。
◆世界の著名人が注目する自然食◆
桜沢氏の教えを受けた人たちが活動し、特にフランスやベルギーなどヨーロッパやアメリカで急速に広まっています。10年ほど前のブームでは、細い体型を維持しつつも持久力が必要となるバレリーナやダンサーが実践していることが話題になり、日本に逆輸入されたのでした。
特に今「マクロビオティック」に注目しているのは、アメリカです。アメリカでは1977年に、従来の食生活が生活習慣病の増加をもたらしたとの反省から、動物性タンパク質や脂肪を減らし穀類や野菜を中心とした食事を目標としています。それを推進したのが、桜沢氏の教えを受けてアメリカでの普及に尽力した久司道夫氏で、クシ・マクロビオティックと呼ばれています。今ではスーパーモデルたちはもちろん、マドンナやトム・クルーズ、マイケル・ジャクソンなどのアーティストや、カーター元大統領やクリントン元大統領など各界著名人の他、約200万人が実践しているそうです。
◆高級ホテルでもマクロビオティックがブームに◆
豆腐やひじき、乾物などの日本の伝統食材は、見た目も味も地味になりがちなのですが、「マクロビオテイック」を学んだ料理人たちが、フレンチなどのテクニックを盛り込み、洗練された盛り付けや味わいで、ホテルやレストランで「マクロビオティック」メニューを提供するようにもなりました。
例えば、高級ホテルチェーンであるリッツカールトンホテルでは、「マクロビオティック」のコース料理を1995年から導入しています。現在もカリフォルニアの他、大阪(2000年からオープン)で楽しむことができます。他の有名なホテルや個人経営のペンション、レストラン、ベーカリーなどでも、「マクロビオテイック」や「オーガニック料理」などを提供し始めています。
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